ピジン語

ピジン語って?

ソロモンでは共通語としてピジン語が使われています。教育をきちんと受けた人は英語を話せますが、その人たちもソロモン人同士の会話ではピジン語を使用します。英語とピジン語以外にも、ソロモンには70以上の言葉があるとされ、ラングスと呼ばれています。

ピジン語は英語を語源とした言葉で、英語の文法や変化や語彙や発音などなど...を、すべて単純にしてしまったような言語です。一部の看板や注意書きを除いて、ほぼ話し言葉でしか用いられず書き言葉は英語です。

ソロモンの情報が無いこと以上に、ソロモンピジン語の日本語での情報はありません。基本的なところを以下にまとめますので、後は来てから何とかすることになると思います。(ルールに厳密な言葉ではないので机上で文法をがっちり押さえることも無いと思います)
なおJICAボランティアでいらっしゃる方には約2週間のピジン語講座が用意されています。その後の習得度には個人差がはっきりわかれ、(業務上不要だったりで)まったく習得しない人から、ピジン語ぺらぺらだけでなく方言のラングスまで一部マスターする人までいます。

人称代名詞

mi:I,my,me
iu:you,your
hem:he,his,him,she,her,it
のように目的格や所有格での変化をしません。
ただし以下のようにwe,us,they,themにあたる言葉が、自分や相手やその他を含むかや人数で細かく変化します。この部分は滞在が長い人もなかなか口をついてでてこない部分です。
mitufala:あなたともう一人(私を含まない)、二人。we/usにあたる
iumitufala:あなたと私、二人。we/usにあたる
iutufala:あなたともう一人、二人。we/usにあたる
tufala:(あなたも私も含まない)彼ら、二人。they/themにあたる
mifala:私を含む(あなたを含まない)彼ら、三人以上。we/usにあたる
iumi:私とあなたを含むひとたち、三人以上。we/usにあたる
iufala:あなたと(私を含まない)ひとたち、三人以上。we/usにあたる
olketa:彼ら/みんな、三人以上。they/themにあたる
...などです。

動詞

英語の語尾に~mをつけたものが多いです。[英語/ピジン語]の形式で、以下に例を示します。
[ bite / baetem ]、[ cut / catem ]、[ buy / baem ]、[ drink / dringim ]、[ have,posses / garem ]、[ call / kalem ]、[ cook / kukim ]、[ help / helpim ]、[ learn / lanem ]、[ look,see,meet / lukim ]、[ make / makim ]、[ meet / metim ]、[ open / openem ]、[ put / putim ]、[ read / ridim ]、[ sell / selem ]、[ send / sendim ]、[ tell,say / talem ]、[ take / tekem ]、[ teach / tisim ]、[ wait / waitim ]

否定・疑問

否定:noとかnatingを動詞の前に置くのが基本です。あと問いに対するの否定回答はnomoaを使うのが基本です。
疑問:最後にiaをつけて語尾をあげるのが基本のようです。語尾をあげるだけでも疑問になります。疑問詞は英語と対になるものがひととおりあります(wanem:what、wea:where、hu:whoとか)

前置詞

所有をあらわすときはblo/blongで、英語でforにあたるものはfoだったりもしますが、それ以外はすべてlo/longです。

過去・未来・完了形

過去:binを主語と動詞の間に入れます。
未来:baeを主語と動詞の間に入れます。
mi go lo taon(現在)、mi bin go lo taon(過去)、mi bae go lo taon(未来)な感じです。※taonは街
完了形は語尾にfinisをつけるとそれっぽくなります。

命令・依頼

命令は英語と同様に動詞が前に出ます。[ Openem doa!:ドアを開けなさい ] などです。
依頼(英語でのCould you~?/ Couldn't you ~?、などにあたる表現)はsaveを使います。たとえば [ Iu save openem doa?  /  Iu no save openem doa?:ドアを開けてくれませんか? ] のように使います。依頼の表現は使用頻度が高いです。

スッ(摩擦音)

人の注目を引くときにソロモン人は下を上の歯につけて(多分)「スッ」という音を出します。かなり強めです。
これは「バスで次の停留所に止まることを知らせるとき」「食堂で注文をお願いするとき」「それほど遠くない場所にいる人を呼ぶとき」など、普段われわれが生活するときでも使うことになります。(でも日本人の感覚だと失礼な感じがしてしまうのですよね。使うこと、使われること両方において慣れが必要です)

発音

ローマ字的な発音です。遅いと日本人にとっては発音しやすく聞きやすいのですが、早いと何を言ってるのかさっぱりわかりません。

よく使うフレーズ

  • no wariwari / ノーワリワリ:don't worryです。ソロモン人は細かいことどころか何も気にしない(※時間や約束も)ので本当によく使います。
  • lukim iu / ルッキムユー:see you againです。
  • tangio(tagio) tumas / タンジオ(タジオ) トゥーマス:Thank you very muchです。tangio(tagio)と同様の意味でtenkyu / テンキューも多く使われています。
  • wokabot / ウォカバウト:語源はwalk aboutなんだと思います。ある種目的もなく、ぶらぶらすることです。何してんの?どこ行くの?とかの返事によく使います。無目的なところがソロモン的なんだと思います。
  • hem / ヘム:英語でのitとかに加えて、he/him/she/herもこれです。何かを指し示す時の「それ!」とかで使います。
  • Hem nao ia! / ヘムナイア!:That's it!(そうだ!)とかGreat!(すごいな)とかです。しょっちゅう使います。
  • hao mas / ハオマス:how muchです。つまり「いくら?」とかです。
  • セッ、セットワン:綴りは良くわかりません。「了解」とか「任せろ」的な意味合いです。
  • moni /モニ、afutanun/アフタヌン、ivining/イブニ:good morning、good afternoon、good eveningです。日本人とわかるとみな笑顔で挨拶してきますので、元気にまたこちらからも挨拶しましょう。
  • kolsap / コルサップ:closeとかnearの意味、「近い」です。ソロモン人に距離や時間を聞いてkolsap!と返ってきても、そうとは限りません。「遠い」はfarawe / ファラエです。
  • staka / スタカ:manyとかmuchの意味、「たくさん」です。語気強めに「スタカッ!」と発音するとソロモンっぽいです。
  • barava / バラバ:reallyとかexactlyの意味、「本当に」とか「真の」です。
  • gele / ゲレ:girlです。家の掃除などをお願いする家政婦さんやメイドさんは「haus gele / ハウスゲレ」と呼びます

単語(ソロモンっぽいもの)

    • kaikai / カイカイ:eat(動詞)でもありfood(名詞)でもあります。
    • pikinini / ピキニーニ:child / children、つまり子どもです
    • kokolako:にわとり。鳴き声っぽいです。
    • taiyo:ツナ缶。語源は日本の「大洋漁業(現マルハニチロ)」です。
    • waswas:wash(洗う)もbathe(入浴)もshower(シャワーを浴びる)もswim(泳ぐ)も"waswas"です。こんな単語からソロモン人の暮らしが推察できます。

    有益なリンク

    • テキスト
      RAMSIの方向けに書かれたと思われるピジン語を中心としたテキストです
      (遅かれ早かれリンク切れになりそうなので、早めのダウンロードを推奨します)
      http://www.ramsi.org/wp-content/uploads/2014/07/RAMSI-Tok-Pijin-Guide.pdf
      同じ表現なのに違う訳となってたりとか???な部分は多少ありますが、それがピジン語なのでしょう。
       
    • 音声データ
      ニュージーランドの放送局が月に1~2回くらいピジン語でニュースを配信してくれています。
      http://www.radionz.co.nz/international/programmes/pacificlangaugesnews
      このページの「News in Solomon Islands Pidgin」と書かれた部分が音声データのリンクになります。ただここでの音声はキレイなピジン語なので、ここを克服しても現地の人たちの早いピジン語は聞き取れません。